人間は臆病な生き物だ。なんてことをふと思ったのは、20代後半かな?
コロナほどじゃないけど、急に色んな状況が一気に変化して、その変化について行けず何も出来なかったことがあった。お金も信用も家も仕事も・・・バンドも失ったし、とにかく失うばかりで何も残っていなかった。あ!借金だけはあったわ。
路上生活が目前。自分がこの先どうなるのか見て取れるぐらいその日は迫っていた。 なんとか漫画喫茶とかサウナ、お世話になっていた店で寝泊りして路上生活の人生を防いだ。
なんでこんなことになったんだろう?なんでこんな生活をしているんだろう?
その当時、そんなことさえ考えるのも辛かった。
街に出てぼんやり突っ立っていると、自分のすぐ横を浮浪者が通り過ぎる。
外が寒くて地下道を歩いても、地上出口の階段の脇に浮浪者が横たわっていた。
自分も彼らのような生活するのか?!
そう思ったら涙が止まらなかった。
そしたらね、もうひとりの自分がお前にこの生活は不向きだし出来ねーよ。
この生活にもセンスがあって、お前みたいに泣いている奴には無理だわ。って言われた。
失ったものすべてがこの瞬間に吹き飛んだ。
あれからもう20年ぐらい経つのかな。
あの日から臆病になって後悔する人生だけはしてきていない。
たとえ相手に嫌われてもね。
保険の勧誘やら生きているとあるけど基本的には興味なかったりする。
なぜかというと、保険は僕にとって安心に繋がらないからだ。
安心したら、やりたいことをやらず後回しにするからだ。
100歳まで生きたとして、きっと死ぬまでやりたいことがあると思うんだ。
旅行もそのひとつ。まだ見ていない土地がいっぱいある。その国の食事、その国の音楽、衣装、習慣、言葉、欲を言えば恋だってしたい!それは最終的に叶わないかもしれないけど、それが叶うように充実した生き方を選んだ方が後悔せず納得して死ねる。
だからみんなにも伝えたい。
コロナが怖いんじゃない。
悔いが残る生き方をするのが怖いんだよ。
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